緊急投稿 今週の銘柄分析 キオクシア(285A)はどこまで下がる? 僕は買いました! 半値八掛け二割引(10月17日)
株式相場の代表的な格言に「半値八掛け二割引」があります。大きく下げる局面では、思っている以上に値下がりすることがある、という相場の教訓です。
10月15日、キオクシア(285A)が前日比10%超の急落。ちょうどいい(?)タイミングなので、この格言をキオクシアと、一緒に仕込んでいるソフトバンクグループに当てはめて、下値のメドを考えてみました。
半値八掛け二割引とは
計算すると、こうなります。
- 半値:100% × 0.5 = 50%
- 八掛け:50% × 0.8 = 40%
- 二割引:40% × 0.8 = 32%
つまり、高値から68%下落して、元の32%になるという意味です。「半値まで下がったから、さすがにもう底でしょ」と思ったところから、さらにもう一段、二段と下がる。相場の怖さを数字で表した格言ですね。
ちなみに、バブル崩壊後の日経平均(1989年末の約3万8,900円→2003年の約7,600円)や、ITバブル崩壊後のナスダックのように、本当に大きな下げ相場では68%どころか8割近く下がったこともあります。逆に、半値あたりで止まって反転する銘柄もたくさんある。あくまで「このくらいまでは覚悟しておけ」という目安です。
キオクシアに当てはめてみる

↑ キオクシア(285A)1年チャート(日足・2026年10月15日 11:09時点) 出典:SBI証券(チャート:Quants Research Inc.)※矢印・ラインは筆者が加筆
上場来高値は2026年6月22日の37,566円。キオクシアは10月1日に1株を3株に分割しているので、分割前の株価(11万2,700円)を3で割った数字です。
37,566円 →(半値)18,783円 →(八掛け)15,026円 →(二割引)約12,021円
10月15日 10:45時点の株価は13,196円。高値からすでに約65%下落していて、格言の目安(約12,000円)まで、あと一歩のところまで来ています。
実は7月に一度「答え合わせ」済み
チャートをよく見ると、面白いことに気づきます。
7月17日、米国での特許訴訟で約370億円の賠償評決が出たことをきっかけにストップ安。そこから下げが続いて、7月30日の安値が12,006円(分割調整後)。半値八掛け二割引の約12,021円と、ほぼピッタリです。
そしてそこから反発して、8月18日には21,116円まで戻しています。安値から約76%の上昇。格言どおりの水準まで下げたところが、結果的に絶好の買い場だったわけです。
ただ、ここでもう一つの格言を思い出します。「半値戻しは全値戻し」。下げ幅の半分まで戻せば、いずれ高値まで戻る力がある、という意味です。キオクシアの下げ幅は37,566円−12,006円=25,560円。その半分を戻すには約24,786円が必要でしたが、8月の戻り高値は21,116円。半値戻しには届かずに、また押し戻されてしまいました。
そして今回、その12,000円付近を、もう一度試しに来ている形です。ここで踏ん張れるか(いわゆる二番底)、割り込むかが、まずは最初の分かれ目になりそうです。
10月15日の急落、何があった?
今回はキオクシア個別の悪材料というより、半導体株全体の売りです。
- 米国の9月CPI(消費者物価指数)が予想を上回り、金融引き締めへの警戒が強まった
- AIデータセンター向けクラウドのコアウィーブに過剰債務の懸念が出て、株価・社債ともに急落
- その結果、米国の半導体株指数(SOX指数)が4%超の大幅安。サムスン電子やSKハイニックスも売られた
- その前から、中国のメモリメーカー(CXMT)の技術進展が報じられ、競争激化への警戒も出ていた
この流れが東京市場にも波及して、日経平均は前日比3,318円安。キオクシアは10月5日の分割後高値19,750円から、15日には一時12,885円まで下げました。わずか数営業日で約35%安です。心臓に悪い(笑)。
出来高(売買代金)を見ると
僕は株価だけでなく、出来高(どれだけ売買されたか)を重視しています。お金はお金のあるところに集まる。人気のない株は、いくら安くても上がりません。
10月15日、キオクシアの売買代金は分割後初めて1兆円を超えました。この日の東証プライム全体の売買代金が約10兆1,401億円なので、市場全体の約1割がキオクシア1銘柄で売買された計算です。
これだけ売られても、それだけ買っている人もいるということ。投げ売りと押し目買いがぶつかり合っている状態です。こういう「大商いの急落」は、セリングクライマックス(売りが出尽くす最後の大きな下げ)になることもあれば、まだ下げの途中のこともある。翌日以降、出来高が落ち着いた中で株価が下げ止まるかどうかを見ていきたいところです。
業績は過去最高。なのに株価は下がる
ここが株の難しいところで、キオクシアの業績そのものは絶好調です。7月31日に発表された4〜6月期の決算は、売上収益が約1兆7,671億円、調整後の営業利益は約1兆3,262億円で、営業利益率はなんと75%。どちらも四半期で過去最高でした。最大8,000億円の自社株買いも発表しています。
それでも株価は下がる。なぜかというと、株価は「今の業績」ではなく「将来の期待」で動くからです。AI投資がこのまま続くのか、メモリの供給が増えすぎないか。そういう不安が出るたびに、期待で膨らんだ分が一気に剥がれます。
特にメモリ(半導体の記憶装置)は、昔から「シリコンサイクル」と呼ばれる好不況の波が激しい業界です。足りないときは値段が跳ね上がって大儲け、各社が増産して余り始めると一気に値崩れ。今が最高益だからこそ、「この先はピークアウトするのでは?」と市場は先回りして売るわけです。
だからこそ、「業績がいいから下がらない」とも、「半値になったから安い」とも言えない。半値八掛け二割引が教えてくれるのは、まさにここです。
ソフトバンクGにも当てはめてみる
一緒に仕込んでいるソフトバンクグループ(9984)でも計算してみました。上場来高値は6月2日の9,074円。
9,074円 →(半値)4,537円 →(八掛け)3,630円 →(二割引)約2,904円
今の株価は4,800円台なので、高値から約47%の下落。まだ「半値」の手前です。キオクシアが格言の最終ゴール付近にいるのに対して、ソフトバンクGはまだ1段目。同じAI関連でも、下げの進み具合はけっこう違います。
ソフトバンクGはOpenAIの大株主(約13%)で、僕にとっては「OpenAIに間接的に投資する手段」という位置づけです。その分、OpenAIの上場延期観測や、成長鈍化・赤字拡大の報道が出るたびに大きく揺れます。格言どおりなら3,000円割れもありえるわけで、こちらも焦らず、下がったら買い増せる余力を残しておくつもりです。
僕が考えるキオクシアの下値のメド
- 12,000円付近:半値八掛け二割引の水準で、7月30日の安値とも重なる
- 10,000円付近:長期の300日移動平均線(過去300営業日の平均株価)がこのあたり
12,000円で止まってくれればいいですが、割り込んだら次は1万円。なので、1万円割れも頭に入れて仕込む必要がありそうです。
格言を実戦でどう使うか
格言は知っているだけでは意味がなくて、売買のルールに落とし込んで初めて役に立ちます。僕の使い方はこんな感じです。
- 一度に全力で買わない:半値・八掛け・二割引のように、下値メドを何段階か決めて、少しずつ分けて買う(時間分散)
- 底で買おうとしない:「頭と尻尾はくれてやれ」。一番安いところで買うのは無理なので、メド付近で買えれば十分と割り切る
- 「落ちてくるナイフはつかむな」も忘れない:急落の真っ最中に飛びつかず、下げ止まりを確認してからでも遅くない
- 前提が変わったら見直す:株価が下がったことと、企業の価値が下がったことは別。業績の前提が崩れたら、メドに関係なく考え直す
…と偉そうに書いていますが、今回は急落の真っ最中に仕込んでいるので、ナイフをつかみにいっている自覚はあります(笑)。だからこそ、全力ではなく余力を残して、です。
僕のポジション(2026年10月15日 10:45)

- ソフトバンクグループ(9984)
- キオクシア(285A)
を仕込んでいます。これも僕なりのアンテナ(判断)です。

↑ キオクシア(285A)の株価予想(2026年10月15日 11:01時点) 出典:みんかぶ ※目標株価は証券アナリストや個人投資家の予想をもとにした「みんかぶ」独自の数値で、将来の株価を保証するものではありません
ちなみに、みんかぶの目標株価は33,121円(判定は「買い」)。現在値の約2.5倍です。ほぼ高値まで戻る計算ですね。…さて、どうなるか。
まとめ
半値八掛け二割引は、必ず68%下がるという法則ではありません。ただ、「株価が半値になっても、まだ割安とは限らない」。長年の相場経験から生まれた、覚えておきたい格言です。
キオクシアは7月に一度、この格言どおりの水準で底を打ちました。今回も同じになるのか、それとも1万円を試しに行くのか。ソフトバンクGはまだ半値の手前。どちらも焦らず、また動きがあったらブログに書きます。
※この記事は僕自身の投資記録であり、特定の銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身でお願いします。
パンダ
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